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アポロと縄文土器②

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前回に続き
太郎が昭和44年1月に読売新聞に書いた、
『東風西風』というコラムからお届けします。

「アポロ8号」が月の周回成功し盛り上がるなか、
太郎が思う「人間の根源にもどって行く求心的なエネルギー」とは?

かつて私は、そのころ、まだだれも美しいものとして認めていなかった
縄文(じょうもん)土器の美にふれ、心身が激動し、ほてる思いがした。
そして情熱的にその問題を展開したが、たとえばあのような、
自分のいのちの根が地底で強烈にあたたまるあの情感、
ずっしりと重い充実感を求めてやまない。
近頃、芸術までが時代の影響で、
外にひらく一方の、近代主義の遠心力にのって、
軽々と、かっこよく放散しているが、
人間再発見の意味で根源への志向をとりもどさない限り
虚無感は解消しないだろう。(昭和44年1月11日読売新聞『東風西風』より抜粋)


私のこの言いようのない「虚無感」の原因を、
太郎が教えてくれました!

このコラムが書かれた昭和44年から45年が経過し、
私たちはますます外にばかり、他者にばかり意識が向いているように思えます。

いずれにしても、しょせん人間の運命はこれら二つの相反する力、
矛盾の極の間に動揺しながら、
ひらかれ、またとざされして進んで行くのだ。
ジャーナリズムをはじめ一般の気配が、
月世界旅行の実現を手放しでよろこんでいる様子はほほえましいが、
それを見ながらふと私はアンチテーゼの強烈な雷電に
うちつらぬかれる思いがするのである。
月も太陽も、天上に輝いているばかりではなく、
身のうちにぐるぐる回転している。
そういう感動で生きつづけたい。(昭和44年1月11日読売新聞『東風西風』より抜粋)

「アンチテーゼの強烈な雷電」なんてカッコイイ言葉でしょう!

自分を見つめ、人間を見つめ、そして自分に宇宙がある。
そんなことを発見しながら私も生きていきたいです。

次回は太郎が「迷宮」について語ります!

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