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KYUN-CHOME The interview "Wants to be born once again under the sun"

【速報】キュンチョメ「もう一度太陽の下でうまれたい」インタビュー!

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私はたぶん、岡本太郎を作家として意識するとか、
作品が超おもしろい!とも、
あんまり思ったことがなくて。(ホンマ)

-作品を見させていただいて、
コンセプチュアルでしっかりした軸というのが見えてきました。
中国思想の“陰と陽”のようなものが感じられたんですけど、
特に今回は“陰”の方にフォーカスした感じですか?
それって“太郎”の陰?それとも“太陽”の陰ですかね?

ホンマ:”太郎”の陰って言う風に太郎を特別視しちゃうと結局本当の陰が出ない。
パワフル一辺倒なイメージを植え付けるのと
ほとんど変わらない行為になっちゃうと思います。
太郎の持っていた陰は、人間誰しも持っているものであって、
なんなら太陽すらその陰を持ってるかもしれない。
そういうつもりで陰の総体をみたかった。
そして陰の中に飛び込む事で、正反対の陽に出たいと思った。

-このリリースの文章は、ホンマさんが書かれたのですか?

ホンマ:これは往復書簡で書いているので、
(ナブチと)どちらかが書いたというわけではないですね。

-ユニークでおもしろかったです。

ホンマ:「太郎、暗いな!」みたいな(笑)

-「実にネクラです」って(笑)すごく良いなって。

ホンマ:ありがとうございます、事実ですな。

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-「PLAY TARO」ってわりと若い人がよく見ているサイトなんですけれど、
若い方って、太郎のことを名言的な「言葉」で知っていて。

ホンマ:言葉ですよね、イメージは完全に。

ナブチ:Twitterのボットとかね。

-お二人は太郎とはどのように出会ったんですか?

ホンマ:私はたぶん、岡本太郎を作家として意識するとか、
作品が超おもしろい!とも、あんまり思ったことがなくて。
あ、でもひたすら「怖い」と思ってたかな。
造形物の顔とか。まじで怖い。

-(笑)

ホンマ:まだ学生の頃の先生に
「俺は岡本太郎賞で特別賞を取ったんだぞ!」ってすごく自慢されて。
「俺みたいなやんちゃなアーティストが取れる賞っていうのが岡本太郎賞しかない」
って言われて、そのときに「じゃあ私も太郎賞を取ろう」って思ったんです。

-そうなんですね!

ホンマ:だから“岡本太郎”というよりは「太郎賞」として、
“やんちゃな賞を遺してくれたおじいちゃん”というイメージですね。

-それで第17回の太郎賞を受賞されたと。

ホンマ:有言実行!

-これまでの作品もやはりコンセプトっていうものを、
大切に考えられていますか?

ホンマ:そうですね。
やっぱり“衝動”みたいなものが超大事で、
何かにビビッときたときに
「この感情や、沸き上がる衝動ってなんだろ?」
ってすごく知りたくなるんですよね。
《日陰の太陽》が気になったら、
「なぜ私は今あいつを気になってるんだろう?」とか。

-なるほど。

ホンマ:だから今回の作品も、
「岡本太郎を考えよう」みたいなことはあまり思ってなくて、
むしろ「太陽」のことばっかり考えてました。

-タイトルも「もう一度、太陽の下でうまれたい」ですもんね。

ナブチ:コンセプトありきで作品を作る、というのではなく
僕らはまず「なぜそれが気になったのか?」っていう直感を
二人ですげー話し合うんです。ファミレスとかで。
「なんで太郎の壊された作品に惹かれたのか?」とか
「太郎って実はネクラなんじゃね?」とか
そこがスタート地点。

ホンマ:それを走りながら考えるみたいな感じですね。

-お二人が最初に感じたものを“紐解いていく”ってことですね。

ホンマ:そうそうそう(笑)。
作っているとだんだんと自分で理解できていく。
「あぁ、こういうことのかも知れないな」って。

-作品を通して理解してくんですね。

ホンマ:そうですね。
《日の壁》も昨日くらいにまた分かってきました。
《日の壁》が壊された後、
太郎は「壊れたら作りなおせばいい」精神で速攻作りなおしたみたいだけど、
わたしなら「壊れたら配ればいい」って思う。
実際《日の壁》はぶっ壊された後に破片を持ち帰ろうとした人がいたみたいなんですが、
たとえ破片であったとしても都庁の所有物だってことで、
配る事もできなかったらしい。
持って帰ったら窃盗罪で捕まえるって(笑)
だったら今、私が再び作りなおして、再びぶっ壊して、配ろうって。

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ホンマ:万人に配ることで、それは保存されるべき「作品」ではなく、
人の手の中に収まる「意志」になると思ったんです。
だからどうしても砕いた姿をここに置きたかったんだ、
ってわかってきたんです。

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-《行方不明の太陽》は隣でスピーカーから音が流れていましたけど、
音との関連性ってあるんですか?

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「行方不明の太陽」(2015)
太陽の塔の地下部には「地底の太陽」という作品があった。
しかし、この太陽は万博後に解体のどさくさにまぎれて行方不明になってしまった。
”行方不明の太陽”という言葉はなんだか 不思議だ。
太陽がどこかへ行ってしまう事なんてあるのだろうか。
私は太陽の光が届かない、盲目の人々に問いかけた。
「太陽がどこにあるか分かりますか?」
彼らは迷う事無く太陽を見つけ、その瞳には太陽が映っていた。


ホンマ:《太陽の塔》が立っている場所の音ですね。プロペラや風の。

-あぁ、なるほど。

ホンマ:風は太陽があるがゆえに起こる現象だし、
風が吹く事で太陽が消えたり現れたりする。
風の音ってとても象徴的だと思うので、
この展示空間に響き続ける音として設置しました。

-ちなみにお二人が《太陽の塔》を見たのはいつ頃ですか?

ナブチ:このあいだです(笑)。一ヶ月前くらいです。

ホンマ:展示の撮影するときです(笑)。「これかぁ」みたいな。

-どう思いましたか?

ホンマ:私たち、
3~4日、太陽の塔の足下で一日中撮影をしていたんですけど、
ずっと裏側にしかいなかったので、
《太陽の塔》の方の表側をほとんど見ていないんですよ。
表側よりも裏側に興味がいっちゃって。

-おもしろいですね。

ホンマ:表側の顔は「太郎に似てるな」くらいの(笑)。
それでずっと裏側で真っ黒な太陽をひたすら見続けていたので、
何だか《太陽の塔》と聞くとあの黒い、悲しそうな裏側の顔を思い浮かべちゃう。
でもずっと私たちが目を入れていたので、
ちょっと楽しそうな顔をしてるイメージが強い。

ナブチ:しかも一日中見ているとわかるんですけど、
だんだん《黒い太陽》の方が可愛く見えてくるんです。

ホンマ:可愛いよね。

ナブチ:それって何でだろうって話をしてたら、
《太陽の塔》の造形のせいだろうなと気がついた。
《太陽の塔》って実は猫背で、真下で見てると表側の方がネクラに見える。
逆に後ろの顔は胸を張って堂々としてるように見えるんです。

-なるほど。

ナブチ:しかも表側の顔は雨の跡がついていて、
泣いているように見えるんです。
でも裏はレンガ造りで、堂々としているんです。
だから僕らは裏の太陽のほうが良いと思ったのかもな、と。

ホンマ:最初は逆のイメージだったんです。
表が可愛くて裏はひたすら怖い。でも結局、裏がとっても可愛く見えたな。

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(次ページへ続く)

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