いよいよ完成間近の太郎のピアノ。
「どのようにピアノが修復されていくのか?」
その後の行程です。
このピアノは太郎が、歌人与謝野晶子の与謝野家から譲り受けた、
「スタインベルク ベルリン」。
日本には数台しか無いという幻のピアノです。
「バス駒のピンを抜く」
「鉄骨のビス取り外し」
「鉄骨を外しむき出しになったピン板」
ピン板の状態は良好と確認できました。
ピン板とは、チューニングピンを支える木材のことで、
ピアノの機能を保つために大変重要な部品です。
「響板の割れ修復」
埋め木をするため、割れ目を特殊なノミで開きます。
「中高音の駒に黒鉛を塗る」
「古いピンブッシュを取り外す」
新しく取り替えます。
「鉄骨掃除」
表面の古いニスを取り除きます。
「鉄骨塗り直し」
まずは下の黒色から塗りました。
「鉄骨塗り直し」
修復家の和田明子さんはこうおっしゃいます。
「このような素晴らしい文化遺産を、
古くなりくたびれたからといって捨ててしまうのは、残念なことです。
修復をすればまだまだ現役で活躍できるピアノはたくさん残っています。
修復することによってピアノに新しいエネルギーを吹き込み、
ピアノがもともと持っていた魅力を甦らせるのが、私たちの仕事です」
次回はいよいよ太郎愛用のピアノ修復、完成の予定です。
今回お世話になりました、修復家の和田さんの感想も含めてお送りします!
お楽しみに。
「岡本太郎愛用のピアノ」修復リポート③
:: October 7, 2015
