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審査評に対峙せよ!

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先日、《体漂の塔》が最優秀賞に選ばれた、
「太陽の塔の対峙せよ!」の審査評が届きましたので、
公開させていただきます!!!

まずは審査委員長の五十嵐太郎さんから。

「 一次選考は、現代において太陽の塔に対する解釈が
かくも様々にありうることがうかがえて楽しい審査だった。
もっとも、かつて太陽の塔が大屋根と向きあったように、
直接的に太陽の塔に対峙する提案は、必ずしも多くなかった。
パラサイト的に寄生したり、ズラしていくアイデアが目立ったように思う。
それだけ強敵というか、手強い相手なのだということを再認識させられた。
ともあれ、今回のコンペは、これまで個人的に建築の審査も、
アートの審査も経験したが、その両者が混じったあまりないタイプの場になった。

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公開審査では、7組が発表したが、
アート側が個性あふれるプレゼンテーションだったのに対し、
建築サイドはやや固めだった。
が、それを突抜け、詳細図や構造解析まで提示し、
逆に異様さを引きだす、社会人が休みに集まった山田文宏チームの
「体漂の塔」が最優秀に選ばれた。

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三仏寺投入堂にたどりつくときのように、
人々は命がけで「体漂の塔」内を登り、
最後は手足と顔を壁の外に出して、むきだしの身体で太陽の塔と向きあう。
なんともシュールな風景が出現するだろう。
応募案では意外と少ない直球勝負でもある。

特別賞は、太陽の塔をバイオマス発電所化する
万博公園牧場化計画の大坪良樹が選ばれた。

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提案の内容はややPC的に正し過ぎるのが気になったが、
顔の半分が機械になったキカイダー、
あるいは暴走増殖する「鉄男」を想像させるようなドローイングは
禍々しさがあり、その両極が共存していることが興味深く思われた。
ただし、二次の段階で制作された模型は、
やや大人しく、造形的なインパクトが削がれてしまったのは惜しい。

ほかに気になったものは、宮崎宏康のパーフェクト・エコーである。
太陽の塔が宇宙に浮かび、それを半径340mの球体で包む。
中心から叫び、すべての音がやまびこで跳ね返り、一点に集中すると、
爆発が起きるかもしれないという提案だ。

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かつて太陽の塔が、合理主義/近代のシンボルである
大屋根という建築に対峙したように、
今度は太陽の塔が、フランスの啓蒙主義の時代にブレーによって
構想されたような球体建築を招き寄せるのは興味深い。

そして中村宏大による太陽の塔がゲロを吐く、である。
涙を流しながら、消化不良をおこした太陽の塔がソーダを噴出するというもの。

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通常の建築コンペでは絶対に選ばれない、バカバカしさに賭けたところに
大いに共感した。

駒村佳和/田中みずき案は、かつて大屋根を突き破った穴を可視化すべく、
足場で円筒をつくり、風船をつめるアート・プロジェクトである。

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実際に実現したとき、もとのコンセプトを伝えるのは難しいかもしれないが、
それがなくても、単純に見てみたいと思わせる魅力をもった提案だ。
ただし、ちゃんとディテールまで考えていたことによって、
逆にもっと良いデザインが可能ではないかと思ってしまったことで、
損をしたかもしれない。

伊勢原宥人案は、万博公園に巨大なクレバスをつくり、アーカイブ施設とする。

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山田栞案は、太陽の塔の足元に根っこをつくり、子供の遊びの場とするもの。

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いずれも学生だったせいもあるが、自分が構想した空間やプログラムが、
実際にどのような場になり、どのように使われるのか、
といった具体的なイメージにやや乏しかった。」

次ページに続きます。

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