岡本太郎の『原色の呪文 現代の芸術精神』が、
講談社文芸文庫から刊行されました!
常識を疑い、
自己を破壊し、
芸術を否定する。
新たな芸術と、
生の歓喜のために。
創造の可能性を無限に照らす、
芸術論の名著。
この本では、
1968年刊行の『原色の呪文』から、
現代芸術に関する優れた文章が収録されています。
「黒い太陽」
「わが友、ジョルジュ・バタイユ」
「対極主義」
「ピカソへの挑戦」
「坐ることを拒否する椅子」
「梵鐘を作る」
「芸術の価値転換」
「モダーニズム克服のために」
などが記されており、
まさに岡本太郎芸術論の名著といえる書籍です!
エッセイのように短い文章が多いので、
とても読みやすい芸術論です。
「芸術は呪術である。
まず己を呪縛する。
己にとって、神秘であり不可解である。
自分自身、価値づけられない。
(略)
何だかわからない、
何でもないということさえもわからない。
その瞬間から、
それが私にとって呪術をおびはじめる。
(『原色の呪文』序-呪術誕生)」
「われわれは宣言する。
芸術的革命こそ、
革命芸術であり、
それはVICE VERSAであると。
われわれアヴァンギャルド芸術家は、
相互の無慈悲な対立と闘争によってクリエートする。
(略)
苦悩なくして、
絶望的な飛躍なくして、
新しい時代を開くことはできない。
(『夜の会』)」
「今日の芸術は、
うまくあってはいけない。
きれいであってはいけない。
ここちよくあってはならない。
と、私は宣言します。
それが芸術における根本条件である、
と確信するからです。
(『芸術の価値転換』)」
皆さんも岡本太郎の魂の叫びを感じてください。
最後に痺れに痺れた言葉を引用します。
「どうして芸術なんてやるのか--。
創らなければ、世界はあまりにも退屈だから作るのだ。
(『芸術と遊び-危機の接点)』
太郎の思想を知るならば、
ぜひこの本をお読みください!!