それは私にとって、
一つの恋のようなものだった。
岡本太郎
忘れられた日本、現代人が押しやってしまった日本がここにある。
ここが〝ほんとうの日本〟なんだ。
生涯をかけて「日本とはなにか」を考えつづけた太郎は、
沖縄を訪れ、直感的に思ったそうです。
「これこそ、オレたち自身なんだぞ、日本そのものなんだぞ。」
太郎が撮った〝ほんとうの日本〟は、
後世に伝えるべき貴重な文化遺産です。
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太郎にとって沖縄は、価値観をともにし、ともに闘う戦友のようなものだったに違いない。本土復帰を前に太郎はこう書いた。いま読んでも胸が熱くなる。
沖縄の人に強烈に言いたい。沖縄が本土に復帰するなんて、考えるな。本土が沖縄に復帰するのだ、と思うべきである。そのような人間的プライド、文化的自負をもってほしい。
島は小さくてもここは日本、いや世界の中心だという人間的プライドをもって、豊かに生きぬいてほしいのだ。沖縄の心の永遠のふくらみとともに、あの美しい透明な風土も誇らかにひらかれるだろう。
(あとがきより抜粋)
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太郎が愛した沖縄。
太郎が撮った沖縄。
いまこそ向き合うべき“日本”。
ぜひあなたのその眼でご覧ください。
また本書は刊行と同時に川崎市岡本太郎美術館で開幕する、
『岡本太郎が愛した沖縄』展の図録も兼ねています。
企画展 「岡本太郎が愛した沖縄」展
2016年4月23日(土)~ 2016年7月3日(日)
川崎市岡本太郎美術館
http://www.taromuseum.jp/exhibition/current.html
「岡本太郎の沖縄」
岡本太郎=撮影
平野暁臣=編
4月26日発売
発売:小学館/発行:小学館クリエイティブ
http://www.shogakukan.co.jp/books/77803607