6月15日(水)から第18回岡本太郎現代芸術賞 「岡本太郎賞」受賞の、Yottaさんの新作展示がスタートしました!
そこでYottaの木崎公隆さん、山脇弘道さんに新作展示についてお聞きしました!
-今日はよろしくお願いします。
Yotta(木崎公隆・山脇弘道):よろしくお願いします!
-早速ですけど、この「ポン菓子マシン」凄いですね!
木崎:ありがとうございます。
-どのくらいの制作期間でつくられたんですか?
木崎:ぼくらが設計をして、技術者さんとつくっているので、そういう意味でいうと、じつはこれ二週間です。
-早いですね!
木崎:設計はもっと時間はかかっているんですけど、図面とかつくってからは、そのくらいでできています。
-デザインが、とってもカッコイイですよね。
木崎:(笑)ありがとうございます!でも実用のデザインなんです。こうする為には4つで挟まないとダメだとか。あまり飾りがない状態でこれなんです。
-そうなんですね。
木崎:飾ってるように見えるんですけどシンプルに。たとえば、このパイプに意味あるのかっていうと、これがないと構造的に支えられないんです。あとここの筒の穴もポン菓子は湿気たらダメなんで、通気性を良くしないとならないとか。
-実際、なにをモチーフというか、イメージされているんですか?
木崎:じつはモチーフもほとんどなくて・・・まずこのポン菓子機が心臓部なんですけど。
-これはつくられたんですか?
木崎:購入したものです。ただそこにも意図があって。このポン菓子機をつくられた方は太平洋戦争のときに子どもにおなかいっぱい食べさせられないかって考えたんですね。そこで図書館で見つけたのが穀物膨張機で。それをどうにかしてつくったっていうものがポン菓子機なんです。
-なるほど。
木崎:それでそのポン菓子機をいまだに息子さんがつくっていまして。ぼくらもポン菓子機を使うなら、ここのものしか考えられないということで、使わせてもらっています。
-これは《金時》のように移動販売などはされないんですか?
山脇:最終的にはセンチュリーの上に載っけようと思っています。
-そうなんですね!それは見たいな。
木崎:やっぱり最終的には街で展開していこうと思っています。
-《金時》よりもインパクトのあるものになりそうですね。でもこれって車に乗るんですか?
木崎:乗ります。乗せるものを前提に構造変更はしなければならないですけど・・・完成はおそらく10月くらいになりますね。
-それはとっても楽しみです。それとこの絵なんですけど、これはずいぶんと絵本的というか・・・
山脇:「まんが日本昔ばなし」です(笑)。昔ばなしって、「食べものがない」っていうような話ってけっこう多いんですよね。その中で“山盛りごはん”っていう欲望っていうか、「白い飯を腹いっぱい食いてえ!」っていう願望のようなものは、いまも昔も世界中どこに行っても変わらないんじゃないかと思いまして。
木崎:幸せの象徴というか。
山脇:それでその“山盛りごはん”を真ん中に置こうと。あ、あとポン菓子で、“山盛りごはん”もつくってみました。
-なるほど。
山脇:さきほども木崎からもあったように「ポン菓子」は戦争中の食糧難のときに「お米が大きくなればいいのに!」っていう願望からつくれていて。
木崎:それでおなかいっぱいにしようとしたんですね。
山脇:しかも戦時中に鉄のメッカというか、兵器をつくっていたり、船をつくっていたりするところで、おなじように人を生かす為の道具もつくられていたんです。そこがおもしろいなと思って。
-とても興味深い話ですね。
山脇:岡本太郎さんのいう「対局主義」的なものがそこにもあるんではないかと思いまして。
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[breaking news] Yotta latest display interview!
【速報】Yotta 新作展示インタビュー!
:: June 29, 2016
