大阪のレゲエ・サウンドRED SPIDER のセレクター・MCであるJUNIOR (ジュニア)さんとの対談です。
〈前回までは〉
RED SPIDER JUNIOR①「じつは最初、レゲエが好きじゃなかったんですよね。」
RED SPIDER JUNIOR②「かならずしもジャマイカだけが正解じゃない」っていうこと。」
RED SPIDER JUNIOR③「『どう思う?』って聞いたら『なんでオマエやらへんねん!』て言われて。」
RED SPIDER JUNIOR④「いまは一人なんですが、16歳ではじめたときは10人くらいいたんです。」
RED SPIDER JUNIOR⑤「やっぱり楽しませないとあかんっていうのはありますね。」
RED SPIDER JUNIOR⑥「興奮しているみたいな感じでわざと台から落ちたりしますよ。」
今回はJUNIORさんのステージで発した言葉。そのメッセージに託す思いとは?
「 愛情っていうより、なんか普通に友達として接してるっていう感じかな。」
平野:JUNIORのステージで、すごく印象に残っている言葉があるんですよ。「ものごとの本質や真実はメディアではなく現場にあるんだ!」っていうメッセージです。JUNIORはそれを繰り返し言っていた。
JUNIOR:それはずっと言ってます。もちろんオレだってテレビを見て笑うことはあります。普通に楽しませてもらってますけど、そこにすべてがあるとは考えていない。でも、そうじゃない人もいるわけです。
平野:テレビの中にあるものが世の中のすべてだと思ってしまう。メディアやテレビを見て世の中をわかった気になっちゃっている。
JUNIOR:そうです。オレのイベントに来てくれる人たちの中にもいるんですよ。そういう人に、そうじゃないよって言いたくて。
平野:そもそも、テレビであれ新聞であれ何であれ、メディアが発信する情報は、誰かがなんらかの意図と価値観をもって編集した情報ですからね。そういうものだけで自分は世界がわかっていると思うなと。
JUNIOR:ちゃんと自分の目で見ろって言いたいんですよ。
平野:自分の目で見て、自分の目で見たことを信じて、自分の頭で判断せよって言うことでしょう?
JUNIOR:そうです。音楽についてもよく感じることがありますよ。たとえば、テレビに出ていてめちゃくちゃおもしろいライブをする人もいるからすべてを否定するわけじゃないけど、テレビで出ていて知名度もあるのに、いざ現場に来るとなにもできない人がいるんですよ。それで“アーティスト”って、どうなの? みたいなね。
平野:なるほど。
JUNIOR:そういうときにも直接言うんですけどね。それで嫌な空気になるっていう…。
平野:(爆笑) きっとある種の愛情があるんだね。「メディアを頼るな、自分の目で見ろ」みたいなことを観客に言うっていうのは。
JUNIOR:愛情?
平野:観客といっても所詮は他人なんだから、そんなことを言ってやる義理はないわけでしょ? 「これだけはわかって帰ってくれ!」みたいなことは、愛情がないとできないと思うな。
JUNIOR: 愛情っていうより、なんか普通に友達として接してるっていう感じかな。そのほうがオレは付き合いやすいんですよ。お客さんともよくしゃべるし。楽しい場をつくってみんな楽しんで、次の日頑張れたらいいやん!ってノリでイベントもやってるんで。オレもフロアに行って、みんなと遊びたいし。
平野:そうか。JUNIORは友達に話しているようなことをそのまま観客に言っているだけなんだ。
JUNIOR:そうですね。普通に接したいっていうか…。
平野:でも観客のかなりの人たちは信者っぽい感じに見えたけどね。JUNIORにそんなつもりはなくても、客席側は「導かれたい」って思ってるかもしれない。
JUNIOR: それはあるかもしれないですね。
平野:難しいところだな。
JUNIOR:騒ぎたいだけの人もいれば、クラブをナンパするだけの場だと思ってくるお客さんもいますしね。
平野:なるほど。
JUNIOR:そういうヤツらはすぐにわかります。そもそも音楽を聞いてないし。そういうときはバーンと音を止めて、お金を投げつけたりするんです。
平野:帰れ!って?(笑)
JUNIOR:そういう人たちからしたら、オレはめちゃくちゃ気分悪いヤツだと思いますよ。でもみんな音楽が好きで来ているわけですからね。邪魔すんな!って気持ちになるんです。
—
次回は最終回。
JUNIORさんの大事にしたいものについて伺います。
そして「呪術サウンドマン」とは?

RED SPIDER
セレクター・MCをJUNIOR (ジュニア)が務める本人のみからなるキャリア20年の大阪のレゲエ・サウンドである。
現在までに数々の作品をプロデュースすると同時に、強烈なMC、オリジナリティ溢れるダブプレート、サウンドシステムを駆使したダンスを年間100本近くも展開する。
毒舌キャラが先行イメージのRED SPIDERだが音楽を生業とする者として作品作りに対する熱い情熱とあの毒舌MCの裏側にあるレゲエへの異常とも言える愛情は徐々にだが日本中に伝わりつつある。
2016年9月25日には「緊急事態」が大阪舞洲で開催され16,000人の動員であった。
2017年春から再び47都道府県ツアーを敢行、そのファイナル公演を11月27日(月)日本武道館で行う。

47都道府県TOUR FINAL in 日本武道館
2017年11月27日(月)
東京 / 日本武道館
(東京都千代田区北の丸公園2-3)
開場 17:45 / 開演 19:00(21:00終演予定)
スタンド指定席 5000円(税込)
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:77400)
http://l-tike.com/search/?keyword=77400
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:333-199)
http://ticket-search.pia.jp/pia/search_all.do?kw=333-199
e+(イープラス) http://eplus.jp
■お問い合わせ
H.I.P. 03-3475-9999
■RED SPIDERオフィシャルサイト
http://www.kaeru-studio.com/kaeru_studio/spider.php