Talks

Ka-tan talk ④ "Bringing up a child creatively"

カータン対談④「こどもを創造的に育てること」

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ブログ『カータンBLOG あたし・主婦の頭の中』が「ライブドアブログ OF THE YEAR 2015」最優秀グランプリ受賞、2016年には殿堂入りされた人気主婦ブロガーのカータンさんとの対談です。

〈前回までは〉
カータン①「なんだろう。わたし、いま泣きそうになってる。」
カータン②「こうして敏子さんのお写真を拝見すると、太郎さんに似ていらっしゃいますよね?」
カータン③「こういうのを考えられるって、頭の中はどうなってたんだろう・・・」


今回も大阪万博の企画展をご紹介します。
《太陽の塔》の内部、《生命の樹》。
岡本太郎がいちばん見て欲しかったものとは?

「みんなおなじ、ひとつなんだって言ってるんですね。」

平野:これは《太陽の塔》の、大阪万博当時の内部模型です。なぜぼくがこれをつくろうと思ったかというと、いま塔内の再生工事をやっていますが、完成すると、少し景色が変わってしまうから。

カータン:そうなんですか?

太陽の塔完全版s
平野:たとえば、エスカレーターは階段に置き換えられるし、青く光っている最上部の空間は、周囲の鉄骨を補強する関係で、ずいぶん細長い形状になる。だから、1970年当時の姿を残しておきたかったんですよ。

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平野:地下展示を観てきた来館者はここから塔内に入って、エスカレーターを乗り継ぎながら《生命の樹》を見ていきます。そして腕のなかにある最後のエスカレーターを降りると、丹下健三さんがつくった地上30mの《大屋根》のなかに到達する。

カータン:《生命の樹》・・・

平野:これです。

カータン:これはすごいですね。

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平野:生物進化のプロセスを表現したもので、アメーバからヒトまでが一本の樹に生っています。

カータン:上に行くほど進化していく・・・?

平野:そう。でも「アメーバは下等で人間は高級」って言ってるわけじゃない。もしそうなら、オリンピックの表彰台みたいに階段状にしたはずでしょ? でもこれは1本の樹です。根っこはひとつだし、おなじ幹に連なっている。

カータン:上にいる人間が偉いわけではなくて、みんなおなじ、ひとつなんだって言ってるんですね。

平野:太郎がいちばん見て欲しかったのは単細胞生物です。「アメーバなんて、いいじゃないか。ひとつになったりふたつに分かれたり、変幻自在。自由に生きている。素晴らしいじゃないか」って。ついにはスタッフに「オレは単細胞になりたい!」とまで言ってます。

カータン:(笑)

平野:「それに比べて人間はなんだ。いろんなしがらみでがんじがらめになっているじゃないか。アメーバが羨ましいと思わないか」ってね。

カータン:(爆笑)

平野:冗談なんかじゃなく、本気で言ってますからね。その《生命の樹》も、いま復元が進んでいます。

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カータン:人間はどのくらい大きさなんですか?

平野:小さいですよ。60センチくらい。人間なんてその程度でじゅうぶんだと思ってたんじゃないかな。

カータン:(笑)

平野:見てください。クラゲはこんなに大きい。人間はアメーバ並みで、クラゲ以下。

カータン:ほんとだ!(笑)

平野:ずいぶんデフォルメされています。たぶんね、太郎が大事だと思ったものは大きいんです。

カータン:《生命の樹》にはいつから入れなくなったんですか?

平野:万博が閉幕したときからです。その後はほったらかしで、廃墟みたいになっていました。

カータン:もったいない!

平野:ここが第2展示室です。これは太郎が残した太陽の塔のデッサン。一番最初がこれで、1967年6月1日に描かれています。6月はプロデューサーを引き受ける前、それどころかオファーを断っていた時期なんだけど、どんどんアイデアが湧き出てきたみたいで。

カータン:できあがったものとぜんぜん違いますね。

平野:最初は塔はなくて、樹々と森が広がっている。「広がることによって逆に根に帰っていく」というメモが敏子の字で書きつけられています。

カータン:階段みたいなものがありますね。

平野:すでに大屋根の計画はあったので、そこにのぼらせるイメージだったんでしょう。その後、プロデューサーを引き受けた太郎は、翌日の7月8日から2ヶ月におよぶ中南米旅行に出発しました。その旅先で、ここにあるたくさんのスケッチを描きながら、太陽の塔のイメージを固めていったんです。

カータン:太陽の塔は中南米旅行のあいだに考え出されたっていうことですか?

平野:そうです。たとえばこれがモントリオールで描いたもの。トーテムポールみたいでしょ? それが5日後にはこうなる。8月に入ると、5本あった塔が3本になって、やがて真ん中の1本がドーンと大きくなるんです。こうした5本塔や3本塔の全体を、太郎は《生命の樹》と呼んでいたんですよ。

カータン:先ほど見せていただいた塔内のオブジェが《生命の樹》ですよね?

平野:構想段階では、太陽の塔を含むテーマ館全体が「生命の樹」というコンセプトだったんです。のちに塔本体に太陽の塔という名前がつけられたあと、「生命の樹」はあのオブジェの名前になりました。

カータン:9月になるともう・・・

平野:9月4日に帰国したんですが、そのときには太陽の塔はできていました。

カータン:すごい。

平野:あと半年で太陽の塔は再生しますからね。ぜひ〝内臓〟を見てください。

カータン:はい! 必ず見に行きます!



次回からはカータンさんの全貌に迫っていきます。
主婦ブロガーになられたきっかけとは?

カータン⑤「わたし、もともと物書きになりたかったんです。」

カータンさんのBLOG『あたし・主婦の頭の中 』でも対談前夜のことが書かれています。
ぜひあわせてご覧ください。
「鳥肌が立つほどエネルギーが溢れている岡本太郎の魅力」

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カータン

元外資系航空会社の客室乗務員。二児の母。
日常の出来事や妄想をオリジナリティあふれるイラストで綴る「カータンBLOG」で人気を博す。
現在、さまざまなメディアで活躍中。

カータン BLOG『あたし・主婦の頭の中 』
http://ka-tan.blog.jp/

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