Talks

Ka-tan talk ⑥ "Bringing up a child creatively"

カータン対談⑥「こどもを創造的に育てること」

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ブログ『カータンBLOG あたし・主婦の頭の中』が「ライブドアブログ OF THE YEAR 2015」最優秀グランプリ受賞、2016年には殿堂入りされた人気主婦ブロガーのカータンさんとの対談です。

〈前回までは〉
カータン①「なんだろう。わたし、いま泣きそうになってる。」
カータン②「こうして敏子さんのお写真を拝見すると、太郎さんに似ていらっしゃいますよね?」
カータン③「こういうのを考えられるって、頭の中はどうなってたんだろう・・・」
カータン④「みんなおなじ、ひとつなんだって言ってるんですね。」
カータン⑤「わたし、もともと物書きになりたかったんです。」


今回は人気ブロガーとして支持されるカータン。
その美意識について迫ります。

「わたしの思いを聞いてもらいたいとかはあまりないんですけど・・・」

平野:意を決してブロガーになったカータンさんですけど、いまの話を聞く限り、戦略も戦術もなくて、ただひたすら自分がやりたいことを世の中に吐き出しただけですよね?

カータン:そうですね。

平野:でもそれが結果としていまの成功につながった。なぜだと思いますか?

カータン:う〜ん、どうしてだろう・・・?

平野:きっとおなじことを考えている人、じっさいにやっている人は山ほどいるでしょう。でもほとんどの人は、自己満足のレベルで止まってしまうはず。そんな中でカータンさんは世の中に支持された。

カータン:ありがたいです。

平野:でもそれはマーケティングの成果ではない。そんなことを考えていた気配はまったくないもんね(笑)。けっきょくなにがよかったのか、自分で思い当たることはあります?

カータン:う〜ん、なんでだろう? ただ、わたしは小さいときから「なんでそういうものの見方をするの?」ってすごく言われてました。

平野:ああ、なるほど。

カータン:友だちとおなじものを見ても、感じ方がちょっと違ったりとか・・・さっきもアトリエに入ったとたんに涙が溢れそうになるみたいな・・・。たとえばお芝居を見に行っても、幕が上がったとたん、それがどんなお芝居でも涙が出るんです。

平野:センサーが鋭敏なんですね。

カータン:それをつくってきた人の魂みたいなのを感じて、『シン・ゴジラ』を見に行っても涙が出ちゃうんです。

平野:主婦の日常を描いてもどこか目線が違っていて、そこがおもしろいって共感されるのかな。

カータン:そうかもしれないです。

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平野:ブログを見ている主婦たちからすると、カータンさんの目線がすごく新鮮で魅力的なんでしょうね。自分の近くにあるものや出来事なのに、カータンさんというフィルターを通ることで、隠れていた別の面が見えてくるっていうか・・・。

カータン:たぶん多くの人が気づかないような日常をピックアップしているんだと思います。

平野:うん。

カータン:ブログをはじめたとき、夫にも言わなかったし、友だちにもだれにも言わなかったんです。「見てね!」みたいなことを言ってアクセスが上がっても、それは実力じゃないから。

平野:ほんとうに実力があれば、かならず読者が現れるはずですからね。

カータン:そう思っていたので、主婦の口コミでじわじわアクセスが増えていったときにほんとうに嬉しくて。

平野:そうでしょう。

カータン:そのきっかけとなった記事のひとつに「由美かおる」っていうのがあって・・・

平野:由美かおる?

カータン:お風呂に入ったときに、手桶で体にお湯をかけることを「由美かおる」と名づけて、「あなたも由美かおる、わたしも由美かおる」みたいのを書いたんですよ。

平野:(笑)

カータン:そうしたら、わたしのブログを回り回って知ってくれた友だちが、「無印(良品)に行ったら主婦が『あ! 由美かおる、売ってるよー!』なんて話してた。こんなところまで来てるんだなって思ったよ!」って。

平野:毎日ネタを書くわけでしょう? こういうことを書けばウケるだろう、みたいなことは考えるんですか? それともまったく考えない?

カータン:最初のころはまったく考えていませんでした。でも最近は、日常からネタを拾うときに「いまこれを書いたらきっとわかってくれるんじゃないか」みたいなことは考えますね。

平野:なるほど。

カータン:たとえば子育てで大変だっていうのを書いたら、おなじ境遇の人にも共感してもらえるなとか・・・

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平野:表現者はだれしも、自分のなかに「これをやりたい」「それを世の中にぶつけたい」っていう思いがある。

カータン:はい。

平野:美しく言えば、使命感、問題意識、価値観、美意識・・・で、はっきり言えば「欲望」です。モチベーションを支えているのはこの種の欲であり、それを失ったらやっていけません。

カータン:わかります。

平野:でも、だからといって、だれにも見てもらえないものを黙々と積み上げても意味がない。表現って、コミュニケーションのためにあるものだから。

カータン:そうですね。

平野:そこで、どうすれば相手の期待や意向に沿えるかを考える。それがマーケティングです。でも相手の言うがままに合わせるだけの〝御用聞き〟では、力のある表現にはなりません。そのあたりのさじ加減というか、バランスをとらなきゃいけない。

カータン:はい。

平野:これはあらゆる表現者に共通する課題で、とてもむずかしい問題です。

カータン:わたしの場合は、わたしの思いを聞いてもらいたいとかはあまりないんですけど・・・、ただ絶対に笑わせたいっていうのはあります(笑)。

平野:すごくいいと思う。それはマーケティングじゃなくて、カータンさんの美意識だから。

カータン:ありがとうございます。

平野:どんなジャンルの表現者であれ、かならずふたつの側面があるけれど、ぼくは美意識や世界観を守ろうとしている表現者のほうが強いと思う。



次回はカータンさんの表現。
その自由と責任についてお伺いします。

カータン⑦「わたしもブログはおもしろいって見てもらいたいけど、」

カータンさんのBLOG『あたし・主婦の頭の中 』でも対談前夜のことが書かれています。
ぜひあわせてご覧ください。
「鳥肌が立つほどエネルギーが溢れている岡本太郎の魅力」

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カータン

元外資系航空会社の客室乗務員。二児の母。
日常の出来事や妄想をオリジナリティあふれるイラストで綴る「カータンBLOG」で人気を博す。
現在、さまざまなメディアで活躍中。

カータン BLOG『あたし・主婦の頭の中 』
http://ka-tan.blog.jp/

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