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7th Shotaro Tsuda ③

第7回 津田昌太朗③

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岡本太郎をリスペクトする著名人の方々に、太郎への思いを思う存分語っていただきます。

第7回目は、音楽フェス情報サイトを運営し、ラジオ番組のパーソナリティーや雑誌連載など、フェスカルチャーを中心にマルチに活躍しているシャーロット株式会社代表の津田昌太朗さんにお話をお伺いしました。



ノープランでイギリスに移住

先輩から「自分の中に毒を持て」を手渡されてから、少したったあるとき、早めの夏休みをもらってイギリスに行きました。3泊5日の弾丸旅行。目的は世界最大の音楽フェス「グラストンベリー」に参加するためでした。

その旅に出るまでは、その後の人生がこんなことになるとは予想もしていなかったのですが、そのフェスでの経験があまりに衝撃的で、帰りの飛行機で辞表の文言を考え、帰国したその日に会社に辞表を提出しました。

仕事が嫌だったわけではないし、会社に大きな不満があったわけではないのですが、「このままだと普通の人生かもしれない」と思うと、あの太郎さんの本を読んだときのような強迫観念に駆られて、いてもたってもいられなくなったんです。

「安全な道をとるか、危険な道をとるか、だ」

本の中のセリフが頭の中をぐるぐるとまわって、いや感覚的には目の前で、岡本太郎という人間に問いかけられているような感覚。気づいたら会社を辞めて、イギリスに再度飛び立つ決意をしていました。

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はっきり言ってノープラン。とりあえず会社員時代に貯めた貯金とスーツケースひとつでロンドンに向かいました。

ロンドンで一番はじめに依頼された仕事も、イギリス人ラッパーの楽屋に乗り込んでインタビューをとってくるというもの。英語もままならない中、とりあえず指定された場所に向かうときのワクワク感。ドアの向こうにある何かにビビりながらも、何かを期待していまっている自分。

「できない」とか「他の人にやってもらった方が…」と言うことは簡単だけど、どこかで太郎さんが見てくれていて、「行って来い」と言っている。そんなことを思いながら、2年間イギリスで暮らして、ヨーロッパ中の音楽フェスを巡ってきました。

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人生を変えてられるくらいの経験をフェスでしたのだから、その謎を解き明かしたい。とにかくたくさんのフェスに行くことで、何かが見えてくるかもしれないという気持ちでお金がなくなるまで、狂ったように音楽フェスに足を運びました。

それが功を奏したのかどうかはいまだに分かりませんが、音楽フェス関連の仕事で声をかけてもらえるようになり、ちょうど全ての貯金がなくなるタイミングであるプロジェクトに誘われる形で日本に帰国することになりました。

今では音楽フェスのメディアを運営しながら、雑誌連載をさせてもらったり、ラジオ番組をもたせてもらえるようになりました。

他にも、前職での経験も生かして、音楽フェスや音楽カルチャーを活用した企業のブランディングを手伝ったりして、好きなことが仕事になっています。サラリーマンを辞めたからには、自分の好きなことしかしないと決めているので、好きな仲間と日々遊ぶように働いています。

日本と海外を行き来しながら、自分の目でいろんなものを見て、常に危なそうだけど面白そうな道を選ぶ。ニッチでもいいから誰もやったことない、新しくて面白いことがやりたいと思います。

今でも何か悩むことがあったら、太郎さんの本を読んだり、太郎さんの作品の前にぼーっと立ち尽くしたりします。そこで何かインスピレーションを得るとか、そんな高尚なものではなくて、大人になってもちゃんとまっすぐに叱ってくれるというか、損得考えずに、どストレート大きい声で言ってくれる、そんな存在が僕にとっての岡本太郎なのです。

あのとき、突然本を渡してくれたEさんのように、僕もいつか何かを企んでいる若い人に、太郎さんの本を渡してあげられるような余裕のある大人になりたいなあ、なんて感じでこの話を終わらせようかと思ったのですが、そんなこと言ってると、「何を人様のことなんて言ってるんだ!自分のやりたいことを達成してからだ!」なんて太郎さんに叱られそうなので、最後に太郎さんの言葉で、何かあったときに必ず思い出す言葉で締めたいと思います。

あれかこれかという場合に、なぜ迷うのか。
こうやったら食えないかもしれない。
もう一方の道は誰でもが選ぶ、
ちゃんと食えることが保証された安全な道だ。
それなら迷うことはないはずだ。
もし食うことだけを考えるなら。
そうじゃないから迷うんだ。
危険だ、という道は必ず、
自分の行きたい道なのだ。
本当はそっちに進みたいんだ。
危険だから生きる意味があるんだ。




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津田昌太朗:

世界最大級の音楽フェス「グラストンベリー」に参加したことがきっかけで、イギリスに移住し、各国の音楽フェスを横断する「Festival Junkie」プロジェクトをスタート。帰国後、シャーロット株式会社を設立し、日本と海外を行き来しながら国内外の音楽フェス情報を発信している。日本最大級の音楽フェス情報サイト「Festival Life」編集長。「J-WAVE SUNDAY SESSIONS-FESTIVAL LIFE-」ではマンスリーナビゲーターを担当。「Festival Junkie」の活動により駐日英国大使館から英国アンバサダーアワード(音楽部門)を受賞。

Festival Life:http://www.festival-life.com/

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