Repos

Toshiko Award・Kanji Yumisashi interview!

敏子賞・弓指寛治インタビュー!

_MG_6379

P1760233
弓指寛治 《Oの慰霊》


――このたびは敏子賞、おめでとうございます!

弓指寛治:ありがとうございます!ほんまは太郎賞を狙ってたんですけど、でもめちゃ悔しいと言うよりはありがたいっていう気持ちです。敏子賞をもらえただけでも。

――この1年、《Oの慰霊》だけにかかってこられたんですよね。それはすべて太郎賞のために?

弓指寛治:ほんとうに1年間、これだけをやってきたんで。太郎賞しか狙わないですよ。どうして1年間やってきて特別賞を狙うんだって話ですから(笑)。正確には11ヶ月ですけど、これより前の展示が3月に終わって、いま2月ですから、11ヶ月ですね。ほんとうに《Oの慰霊》にかけました。たとえばバイトしたり働いたりとか一切しないで、朝から晩まで制作だけしていました。

――生活費はどうされていたんですか?

弓指寛治:貯金を切り崩して・・・それと東京では大きいものもつくれないし、家賃もかかるんで実家に帰ったんです。

――そのストイックさで受賞された《Oの慰霊》ですが、お母さまが亡くなったこときっかけだったということですが・・・?

弓指寛治:15年に母が自ら命を絶ったんです。それからぼくは「自殺(自死)」を制作テーマの中心に据えることにしたんです。今後も他のテーマに着手することがあるかもしれませんけど、核にあるのはこのことだけです。

それは自殺した人がかわいそうとか自分が超かわいそうで悲しいとかそういうことではなくて。これから先、自殺がなくなることはないと思うんです。けれど死者との向き合い方っていうのは変えられると僕は思っているんです。

――ええ。

弓指寛治:取り残された人は悲しいけど、悲しいだけじゃなくて、何か別のことに変えられたりとか、向き合い続けるっていう人生を引き受けて歩んでいくというようなことをしていけると思うんです。

死者との対話って、形を変えてずっと続くもんなんだと思うんですよ。生身の人間ではなくなったけれども、その人のこと思ったり考えたりするということはやっていくべきだとぼくは思っているんで。

――素晴らしいです。

弓指寛治:いや、素敵なことばかり言いましたけど、ぼく、適当ですよ(笑)。「めんどくさいな、これ」とか思いながらつくりましたし(笑)。作品に絵馬があるじゃないですか。鳥を2万5,764羽、描いたんですけど。それって2015年の自殺者数なんです。それは絶対そうせなあかんやろうと思ったんです。「俺が引き受けてやるねん」って思って描いたんですけど。途中でめんどくさくなって・・・「どんだけ大変やねん!指、痛いわ!」って(笑)。

でも・・・大切な人が亡くなったら、それを押し込めたりするんですよね特に自殺だと。事故死とかならまだ「かわいそうね」とかあると思うんですけど、自殺は「なんで自分で自分を殺した?」とかそういう思考にとらわれてしまうんです。「あのときこうすればよかった」なんていう思いがどんどん湧いてくる。

そういう人たちが数多くいるんで、ぼくみたいなことをしているヤツがおるっていうことがちょっとでも知られれば。こういうパターンで乗り越えたり、芸術に昇華することができるんだって思ってもらいたいってのいうのはありますね。そういう意味で敏子賞がとれてほんとうによかった。ありがとうございます!

――おめでとうございます!

 

Articles

Special Feature

Channel Taro TV

Read More
:: August 1, 2018

映画『太陽の塔』トレーラー

Read More
:: March 21, 2017

《門扉》制作風景

Read More
:: November 30, 2016

《樹人》制作風景!