あいみょんと行く①

岡本太郎を敬愛するシンガーソングライターのあいみょん!
いよいよ太陽の塔の内部へ!!
レポート第一弾です!

②「このすごさ、写真じゃぜんぜん伝わらないんだろうな。」
③「M ステの階段より緊張する!」
④「これが家にあったら、めっちゃアガるだろうなあ。」
⑤「こんな意味のわからないもの、よく思いついたなあ、太郎さん。」


「太郎さん、このときどんなことを考えていたんだろ。」

平野:じゃあ太陽の塔のなかに入ろうか。

あいみょん:楽し―! 近くで見るとやっぱり大きいですね。

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平野:高さは70 メートル。 丹下健三の大屋根が30メートルだから、それならこっちは70メートルだ、って瞬時に閃いたらしいよ。当時の写真を見ると、絶妙なバランスだよね。

あいみょん: あ、この看板、TOWER OF THE SUNって書いてある! わたしも『TOWER OF THE SUN』っていう曲をつくったんですよ!

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平野:あいみょん、表情がモデルみたいじゃない!

あいみょん: ほんとですか? なにしろ今日のために気合いを入れてきたんで。

平野:(笑)

あいみょん:ほんと、ご褒美みたいなものですから! 〈黒い太陽〉も見るの久々だなー。

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平野:あの黒い顔は焼きもの、信楽焼で出来ているんだよ。

あいみょん:知らなかった!

平野:これがミュージアムとして生まれかわった太陽の塔の新しいロゴマーク。いいでしょ?

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あいみょん:力強いデザインですね。

平野:OK! じゃ、中に入ろう。

あいみょん:はい!

平野:ここに並んでいるのは、太陽の塔の習作=エスキース。

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あいみょん:細長い道みたいな空間ですね。

平野:いわば“参道”みたいなものかな。

あいみょん:参道?

平野:うん。本殿やご本尊に向かってゆっくりと心の準備をする空間。参道ってそういう場所だからね。

あいみょん:ここにあるのは構想段階のスケッチですね?

平野:そう。テーマ館のプロデューサーを依頼されたときから描きはじめたエスキース群。これが最初のスケッチで、日付は1967年6月1日。太陽の塔はまだ影も形もない。

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あいみょん: 「根」って書いてありますね。

平野: 敏子の字で、「広がることによって逆に根に帰ってくる」っていうメモ書きが添えられている。

あいみょん: 太郎さん、このときどんなことを考えていたんだろ。

平野: 描かれているのは、天空に向かってひらく巨大な「樹」だよね? それにわざわざ「根」というメモを残しているってことは、根を張る地下こそ重要なんだということ。つまり「地下から天空へとのびる生命力」みたいなことがテーマだったんじゃないかな。

あいみょん:なるほど!

平野: 太陽の塔が出現するのはもう少し後のこと。いちばん最初の段階では、太郎はこの構想を「生命の樹」と呼んでいた。つまり太郎が最初に思い描いた言葉と概念は「生命の樹」だったっていうことだね。

あいみょん:ヘぇー、すごい!

平野: これはその20日後。大屋根に穴が開いて、なにかが突き出ているよね? 大屋根から頭を出している中央塔はタケノコ状で、まだ形態の検討には入っていない。でも、巨大な塔が大屋根を突き破って立つ、ということだけは最初に決めていたことがはっきりとわかる。

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あいみょん:すごいなぁ。なんでそんなこと思いつくんだろう?

平野: その6日後、今度は観客を移動させるメカニズムを検討している。形はまだタケノコだけど、塔内をらせん状にのぼり、そこから大屋根に渡る動線がはっきりと描かれているでしょ?

あいみょん:はい、よくわかります。

平野: 7月8日から太郎は2ヶ月間におよぶ中南米旅行に行くんだけど、途中のニューヨークで描かれたのがこれ。日付は7月17日。

あいみょん:顔がめっちゃある! トーテムポールみたい!

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平野:枝が何本もあって、この段階ではまだ「樹」に近いよね。

あいみょん:でもだいぶ近づいてきてますよね。

平野:そして8月。ほとんど太陽の塔の形になっている。

あいみょん:ほんまや。あ、この用紙ってホテルのテーブルとかに置いてあるやつですね。どこのホテルですか

平野:メキシコシティ。

あいみょん:メキシコのホテルでこの形になったんだ!

平野:そう。太陽の塔のイメージはメキシコシティでほぼ完成したと考えていいと思うよ。

あいみょん:わたしが生まれる前!

平野:そりゃ、そうだよ(笑)。50年も前の話なんだから。

あいみょん:たしかに(笑)。

平野:帰国直後の9月9日のスケッチを見ると、すでに完成形に到達しているよね? 太郎は中南米を2ヶ月歩くうちに、太陽の塔のイメージを固めていったわけだ。

あいみょん:鳥肌が立ちますね。すごいな太郎さん……あ、出た!! 〈第4の顔〉だ!

平野:(笑)

あいみょん:かっこいいー!

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平野:あいみょんも知ってのとおり、〈地底の太陽〉は今回復元したものだけど、周りの仮面と神像はすべて万博で展示されていたものだよ。

あいみょん:太郎さんが世界から集めてきた“そのもの”ってことですよね?

平野:そう。ここは大阪万博の地下展示の世界観を表現するゾーンだからね。やっぱりホンモノじゃないと。

あいみょん:なんか、わかります。

平野:さらに〈地底の太陽〉と背景の壁面を使って、地下展示を構成していた3つのゾーンの空気感を、映像と照明で表現しているんだ。

あいみょん:うわー! すごいぞ!

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平野:いまはじまったのが、最初のゾーン〈いのち〉を表現したバージョン。

あいみょん:映像も音楽もいいなあ。

平野:映像は、もうすぐ公開されるドキュメンタリー映画『太陽の塔』を撮った関根光才監督につくってもらったもので、音楽はじめ制作スタッフもほぼおなじ。カッコイイでしょ?

あいみょん:ソワゾワします!

平野:90秒の映像&照明パートが3ブロックあって、その間にシンプルな照明だけのパートが30秒間挟まっている。彫刻作品としての〈地底の太陽〉をじっくり見る時間も必要だからね。もうすぐ次がはじまるけど、どうする? 次のも見ていく?

あいみょん:もちろん! ぜんぶ見ていきます! 〈第4の顔〉をこんな至近距離で見られるなんて!!

平野:OK!(笑) いまはじまったのが〈ひと〉だね。

あいみょん:うわ、やばい! めっちゃカッコいい……。

平野:狩猟採集時代の生きざまを描いたゾーンで、太郎はそれを「人間らしい生き方」とリスペクトしていた。

あいみょん:これはすごい。

平野:で、最後が〈いのり〉。

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あいみょん:わたしも、大阪万博、見たかったなあ…。

平野:とにかくエキサイティングだった。なにしろ“未来”が眼の前に舞い降りたわけだからね。ぼくは6年生だったけど、あれが“人生最大の事件”だったな。テーマ館もインパクトあったと思うよ。

あいみょん:ですよね。「なんだ、これは!」ってみんなが言ってたって。

平野:うん。

あいみょん:それが狙いだったって……あ、〈いのり〉、来た! 燃えてますね! あーこれもいいなあ。

平野:それじゃ、塔内に入ろうか。

あいみょん:いよいよ…はい……あっ! えっ? ……ぎゃーー!!

平野:(爆笑)



次回はいよいよ塔内へ!!

②「このすごさ、写真じゃぜんぜん伝わらないんだろうな。」

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