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Cookie Talks ② " 100% desire "

くっきー対談②「100%欲望」

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他に類を見ない、オリジナリティあふれるコントを生み出す、お笑いコンビ・野性爆弾のくっきーさんとの対談です。
第二回目は「なぜくーちゃんだけできるのか?」

〈前回までは〉
①「最初はお笑い芸人の一部としてやっていた感じなんですわ。」


「やりたいことをやって生きてきただけで……すんません!」

平野:ぼくは芸人の世界のことはわからないけど、どんな芸であれ、「芸」って計算で組み立てられたものですよね? 事前に構成を練り、技術を磨いて客の前に出る。

くっきー :基本はそうですね。

平野:くーちゃんは、お笑いのネタ、書きます?

くっきー :書きます。

平野:ネタって、ロジックじゃないですか。思いつきでしゃべったことをネタとは言わないし、単なるアクシデントは芸じゃない。緻密に計算されたネタを引っさげて、お客さんの前に出ていくわけでしょう?

くっきー :たしかにロジックですわ、うん。

平野:一方で、芸術の創作は、計算やロジックとはレイヤーがちがう。真逆と言っていいくらいです。

くっきー :はいはい。

平野:その真逆のアクションを、くーちゃんは同時に、しかもひとりでやっている。正反対の資質と能力が求められる対極的なフィールドを、軽々と行き来している。なにせお笑いとアートですからね。じっさいそんな人、ほかにいます?

くっきー :(笑)

平野:なんでくーちゃんだけができるわけ? どういうつもり?

くっきー :(爆笑)

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平野:右脳と左脳を同時に動かすことで、脳みそのバランスをとっているのかもしれないけど……とにかくそのあたりにすごく興味があるんですよ。

くっきー :あのー、あんまり考え込まないタイプなんで、やりたいことをやって生きてきただけで……すんません!

平野:(笑)

くっきー :音楽も好きで、ギターをやっていて、いまでもやってますし……。野性爆弾でやっている笑いも、けっこう破壊的というか……計算されたネタというより「なにしてんねん!」の羅列みたいなネタなんで。そういう意味では、どっちかといえば、館長の言葉でいえば「芸術」に近いのかもしれないです、ネタ自体が。「こうやったらウケるやろう」みたいな緻密な計算をしているわけじゃあらへんし。

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平野:くーちゃんの作品には、絵もあれば自分自身を表現媒体にしたパフォーマンスもあるけれど、(代表作『イザベラ』を指差して)たとえばコレはどうやって生まれたんですか? いきなり天から降りてきたってわけじゃないでしょう? そのときなにを考えていたんだろう?

くっきー :え? あー、どうなんやろう……うーん、どうなんですかねぇ?

平野:(笑) アイデアのインスピレーションはどこから?

くっきー :なんやろうなぁ……

平野:じっさいどうやって描きはじめるの?

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くっきー :正味の話、このときは自分の顔でなにかやろうと思ったんですわ。それで自分の顔にいちばん合わないものを足していったらこうなったっていう感じで。

平野:オレにいちばん合わないのは薔薇だろうって?(笑)

くっきー :薔薇やリボンがいちばん合わへんやろなと思って。「キャンディ・キャンディ」的な、ああいう世界観がいちばん真裏じゃないですか。だから、こういうのもお笑いの一部というか……

平野:ネタづくりに似ている? もしかして、おなじアプローチなのかな?

くっきー :たぶんそうやと思いますね。どっちか言うたら、行ったらアカンほうに行きたがるというか。

平野:あるいは、ものすごく合わないもの、真逆、真裏にあるものを強引にぶつけるみたいな?

くっきー :ああ、好きです好きです。

平野:それってシュルレアリズムじゃない!

くっきー :……(小声で)そうかもしれないです。

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平野:(笑) シュルレアリズムって、潜在意識の底にあるドロドロした領域、いわば夢の表現ですからね。

くっきー :はいはい。

平野:くーちゃんは、無意識のうちに「夢と現実のあいだ」を描こうとしているのかもしれないな。



次回は「行き当たりばったり系」

③「下描きはしますけど。でもそれもマジックとかで描きます。」

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くっきー

1976年3月12日生まれ。滋賀県出身。本名・川島邦裕。
幼稚園からの幼馴染だったロッシー(本名・城野克弥)と94年に「野性爆弾」を結成。NSC大阪校13期生。
若手時代から独特の世界観で注目され、MBSテレビ「オールザッツ漫才」などで注目を集める。
2008年に拠点を大阪から東京に移し、白塗りした顔で表現するモノマネ芸などが浸透し、2018年上半期ブレイク芸人NO.1となる。

カバー
『くっきずむ』(美術出版社) 発売中 10,800円(税込)


クリエイティブ・ディレクションに「風とロック」の箭内道彦、アートディレクションに小杉幸一を迎え、展覧会で出品された作品に新作を加え、これまでのアート活動を網羅的に掲載。
絵画や映像、パフォーマンスなどの作品のほか、日本をはじめアジアで開催された展覧会など、「表現者」として独自の世界観を構築する活動を紹介。国内外に向けてくっきーの表現世界──COOKISM──を発信していく内容となっています。

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