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From the diary ① "gender unity"

岡本太郎コラム① 日記から「男女一体」

taropic

国際婦人年。男女同権についてどう思いますか、とか、ウーマン・リブは、などとよく聞かれる。

いまの社会では、確かに女性にとって不利な差別が多いし、人間としての自由の欲求とからみあって女の権利が主張されるのは当然だと思う。

しかしそれが大てい、女と男の国境を意識した、陣取り合戦のような具合になるのはつまらないと思う。そんなことで実りがあるとは思えない。

男女同権が言われだしたのは、近代社会になってから本質的な意味での女の役割、男の役割、それをもって運命に挑むということがなくなってしまったからだ。機械化され、システムだけが動いている現代では、男でも女でも同じことだ。だから性は同質化し、風俗を見ても、よく見ないと男だか女だか解らないような顔つき、なりをした連中がうようよしている。

絶望的なことは、この同質化にある。いったい先進国を自負している日本とかアメリカなどに、男性的男性がいるだろうか。本当に女性的な女性も。

私は男女が同じだとは思わない。女と男とは、異なった二つのポイントから世界を眺(なが)めかえしているのだ。男の見る世界と女の見る世界とは彩りが違う。男だけ、女だけでは、世界観は成り立たない。存在であり得ない。双方の見方、感じ方、生命感をぶつけあい、挑みあい、渾然(こんぜん)とからみあってはじめて本当の世界をつかむのだ。

だから私は同権ではなくて、男女一体だと言いたい。異質だからこそ、互いにひきあい、また与えあうのである。矛盾をぶつけあいながら、一体なのである。

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