Talks

COMA-CHI TALKS ⑧ “ Being I ”

COMA-CHI対談⑧「“I”であること」

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日本を牽引する女性ラッパーであるCOMA-CHIさんとの対談です。
第八回目は「縄文バイブス」

〈前回までは〉
①「わたしがはじめた頃は女性のラッパーってほとんどいなかったんです。」
②「『自分は女性の代弁をしなければいけないの?』って思い込んでしまって。」
③「『このままじゃ音楽が嫌いになる! 情熱が死ぬ!』みたいな気分になったんです(笑)。」
④「太陽の塔のモチベーションは縄文だったということですか?」
⑤「お客さんのエネルギーのほうがよっぽど縄文なのに、このままのわたしが縄文を歌ってもしょうがない。」
⑥「自分のクリエイションに忠実でありたいという、そこなんでしょうね。」
⑦「いまなおつづけているという女性が日本のヒップホップ界にはあまりいないんですね。」

「わたしはそれを“縄文バイブス”って呼んでいるんですけどね(笑)。」

平野:COMA-CHIさんは、いわゆる「アイデンティティ」についてはどのように考えてます?

COMA-CHI:アイデンティティ……ヒップホップが出てきたっていうこと自体が、ひとつのアイデンティティだと思っています。それと縄文に照らして言えば、現代はインターネットやAIなどに向かっていますよね? それはそれで利用すべき素晴らしい革命だとは思いますが、一方でなにかを失っているような気がするんです。

平野:うん。

COMA-CHI:それを音楽、ライブをとおして少しでもみんなに届けたい。それがわたしのアイデンティティなのかもしれません。わたしはそれを“縄文バイブス”って呼んでいるんですけどね(笑)。

平野:“縄文バイブス”!! いいね!で、どういうこと?(笑)

COMA-CHI:自分のエネルギーと地球のエネルギーをリンクさせ、それを音楽をとおして出す、っていう感じかな。それがわたしがいま軸にしていることなんです。

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平野: COMA-CHIさんにとっての縄文って、どういうものなんだろう?

COMA-CHI:太古の昔からもっている人間の生命力みたいなものですね。それと人と自然をわけていないっていうこと、個と全体をわけていないことも。形で言えば、「三角」じゃなくて「丸」っていうか……

平野:うん。

COMA-CHI:農耕が入ってきて、「わたしvs地球」という感覚になったと思うんです。地球の作物を、わたしたちがコントロールするようになったから。でも縄文のときには、きっと「わたしも含めて地球」だったにちがいない。そう思えてならないんです。

平野:なるほどね。

COMA-CHI:アルバム『JOMON GREEN』ではそのメッセージを伝えたくて。「intro (a message from JOMON)」からはじまって、「water」=水っていう曲や、「cycle」……「すべてが輪廻」みたいな曲だったり、“母系社会”っていう女性が中心となる世界だったり。蛇とか祈りとか、カムイの歌、そして最後に「circle」=円形の歌で終わるんです。

平野:ラップでそういう思想的なテーマの曲ってめずらしいでしょう? まさにコンセプトアルバムだもんね。

COMA-CHI:そうですね。ただ、『JOMON GREEN』はそういった観念的なことを表現したものでしたけど、次の作品は観念的ではないものにしたいと考えているんです。もっとエネルギーに近いような……

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平野:それにしても、COMA-CHIさんはラップ界では異端なんじゃないかな?

COMA-CHI:たしかにわたしは方向がちがうというか……、みんながやっているヒップホップをやってはいないのかもしれません。

平野:まあ、そんなことはどうだっていいことだけどね。

COMA-CHI:ですね。自分のクリエイションをやっているだけなので。



次回は最終回。
「“I”から発信すること」

⑨「『わたしはこうだ』と自分から 発信するべきだって思うんです。 」

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COMA-CHI

東京都出身のラッパー/歌手。
ロック・バンドやアコースティックギターの弾き語りなどから独学で音楽活動を開始。
15歳でヒップホップに傾倒し、2003年よりラッパーとして始動。
MCバトルで輝かしい戦績を残した後、メジャー・デビュー。
出産・育児期間を経て、2018年に5thアルバム『JOMON GREEN』をリリース。

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