-今回の展示は「吉報の夜明け」ということですが。イスラム国のつくったアプリと同じ名前ですよね?
木崎:そうですそうです!
山脇:気づいてくれる方が一人いた!
-(笑)
木崎:イスラム国だけをテーマにしているわけではなくて、もっと全体的な戦争を含めてのものなんですけど、いちばん身近な戦争を考えれば、イスラム国の現状だとは思って。
-たしかに。
木崎:そこで彼らのアプリである「吉報の夜明け」っていうのはどういうことなのかを考えつつ、ぼくらにとっての「吉報の夜明け」はなにか。そういうこと表現できればと思ってこの展示を考えました。
-おもしろいですね。
木崎:「吉報の夜明け」っていうアプリも意外と知られていなかったりして。
山脇:Twitterで兵隊を募集したりとか、そういうボーダレスな戦争の仕方に興味が向かうところで。・・・全然、気づかれないですけど(笑)。
木崎:「吉報の夜明け」っていうアプリを入れてイスラム国のことをツイートしたら、アプリ利用 者全員に再投稿させる仕組みなっているんです。それで「流行語」ランキングの上位にあげるんですね。
山脇:サッカーのハッシュタグのついた記事を投稿して、ほかの人の目に留まりやすくして、兵隊の募集をしたりする。
木崎:いかにしてイスラム国が自分たちのメッセージを伝えるのに役立てているかっていうことですよね。
-予想以上のメディア戦略ですよね。
木崎:まさに「吉報の夜明け」っていうアプリが象徴していますよね。

-太郎賞を受賞した《金時》では焼き芋、今回の《吉報の夜明け》ではポン菓子ということで、“食べもの”を使われていまよね?
山脇:そうですね。“路上と食べもの”っていうのは考えていますね。アジアとかに行くと多いじゃないですか。
木崎:屋台とか。
山脇:そういうことを、《金時》と今回と、この二作ではテーマとして意識しましたね。
-ポン菓子の屋台っていうのもあるんですか?
山脇:ポン菓子って昔は軽トラに乗せて路上販売していたんです。お米を持って行くと爆発させてくれるんです。
-「爆発する」っていうことがひとつのエンターテインメントになっているのはおもしろいですよね。
木崎:そうですね。
山脇:東京では「雛あられ」に混ざってるって聞きましたけど、あまり馴染みがないみたいですね。
木崎:「にんじん」っていう駄菓子があるんですけど・・・あれがいちばんポピュラーかな?
-「爆発」っていうことが、この展示のポイントになっている。そんな気がしました。
木崎:この展示から一つ一つ感じたり、気づいていってくれたりしたら、嬉しいなと思っています。
-お二人がこれまで影響を受けたものっていうのはどんなものなんでしょうか?
山脇:たぶんぼくらの中心になっているのは、商店街とか。
木崎:西成とか。
山脇:おっちゃんとか。
木崎:自分たちの想像を超えることが起きる場所として、出身地でもある大阪の商店街が大きいですね。
-なるほど。
木崎:あとは音頭とか盆踊りとか。そういう土着的なものとかも好きですね。
-それをどういう角度で見つめて表現するかっていうことを考えてらっしゃると。
山脇:そうですね。
-《金時》の展示を拝見したときも、そういう商店街のゴチャっとした感じというか、そういうポップさを感じたんですけど。
Yotta:(笑)
山脇:そうですね(笑)。
-この《ポン菓子機》も車に搭載するときはデコレーションをされるんですか?
木崎:じつは真っ白に塗ろうと思っていて。
山脇:どうなるかな?っていう感じですね。もしかしたら電飾で光らせるかもしれませんし。
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