「岡本太郎は皆さんが知られているような、
『爆発だ!』だけじゃなくて。
すごい人なんですね。」
「何がすごいかというと、
全方向的に、多面性が半端ないわけです。」
「子どもがアトラクション的に、
太郎と親しみやすくもできるし、
アートの文脈の人からしても、
ものすごい確固たる心理のある方で。」

「太郎は博識な方で、
パリで実存哲学の思想家の影響を受けて、
当時の芸術運動と密接に関わってきた方で。」
「そういう面からもコンテクスト的に、
掘り下げても、
自己啓発的にも太郎さんは存在していて。」
「どう切り取っても普遍的な人なんです。」

「そんな太郎にぼくが勝てるわけないって、
いじけていたんですけど、
いじけていても仕方ないって、
文献をあさっていたんです。」
「太郎のそのバックボーンに、
岡本かの子さんの存在がありまして・・・」
「太郎さんはすごい悲惨な子ども時代を過ごしてきてまして。
ぼくからしたら笑えない。
悲惨な家で、等身大の太郎でいいんだよなんて言われたことがないほど、
芸術至上主義な家で。」
「自分はどんな絵を描いたらいいか、
悩んでいた時期もあったようで。」
「パリに留学して孤独を味わうわけです。
そこで自分の根本から出てくるものを考えた。」
「ぼくはアダルト・チルドレンだと思うんです。太郎さんは。
子どもをほったらかしたり、褒めるか、けなすかしかしない育て方をすると、
アダルト・チルドレンになってしまうんですけど、
そうなると、素の自分というのを否定しながら生きてしまう。
本を読んでいても、
そこかしこに自己評価の低さがあるんです。
ああいう家庭に育てばそうなるなとは思うんですが。」
「太郎さんの作品は、主体性を取り戻す戦いだったと思うんです。」