「余談ですが同時期に太郎は双子的なものをつくっています。
それが渋谷にある『明日の神話』です」

「さて平面でのイメージの次は、
立体ですが、その前にこの新聞の記事を見てください。
10月22日のものです」

「ここに人をかたどった『生命の樹』と書いてあるんです。
社会にアナウンスされていたんです。
まだ太陽の塔に名前はなかったけれど、
最初、太郎は『生命の樹』と呼んでいたんです」
「オファーを受ける前に、
彼は理念も概念もつくっていたんです。
そこにはこう書いてある。
『人類の進化とエネルギーを象徴する“生命の樹”である』
もともと我々が太陽の塔と呼んでいるものの、
最初の概念は“樹”だったわけです。
上へ上へと成長するエネルギーだったんです」
「太郎は命を表現するものを考えた。
まず真っ先に思いついたのが“樹”だったんです」
「時間がもうすこし経つと、
太陽の塔という名前がついて、
内部空間のことも考えて発表されます。
2ヶ月後の12月です。
帰国してからまだ3ヶ月くらいしか経ってないんです」
「そのときのスケッチがこちらです」

「ほとんどいまの太陽の塔とおなじです。
一点だけ違うのは、向かいにある母の塔です。
でも基本的な構造はいまのものと一緒です」