
椹木さんの講評です。

太郎賞・さいあくななちゃんさん
我々は審査にあたって、
すべてに目を通しています。
小説の公募などだと人の下読みがありますが、
我々はすべて見ています。
そのうえで、
展示にいたるわけですけれど、
今回は会場のパワーに圧倒されました。
レベルの高いものでした。
上位3者(特別賞、敏子賞、太郎賞)に関しては、
差はそれほどなかった。
実際どうやって決まったかというと、
どれだけこの場にエネルギーを注ぎ込んでいるか。
ということです。
それで決まりました。
本人が「さいあく」と罵られたことから、
その名を名乗り、つくっていこうと思ったようですが、
罵られるということは、
逆手にとって、
より広がりをもっているとも言えると思います。
世間から「さいあく」と呼ばれ、
傷ついた瞬間、そのエネルギーを外に向けて、
最悪を最高に転じられる。
世界をピンクに染めて、
ひっかき傷をつけようとした。
その思いにこの言葉を贈ります。
『いま美術家としてさいあくとして呼ばれているなら、
そこが戦場だ。』」